【ライブレポート】King Gnu Stadium Live Tour 2023 CLOSING CEREMONY @日産スタジアム【セットリスト】
King Gnu Stadium Live Tour 2023 CLOSING CEREMONY ライブレポート
2020年に3rd ALBUM『CEREMONY』がリリース後から続いてきたCEREMONYシリーズのライブ。
2020年は東京ガーデンシアターや日本武道館を応募し、倍率の高さに撃沈。
2021年は更に会場規模が大きくなった さいたまスーパーアリーナには参加。
2022年は遂に東京ドーム。駆け上がり方が尋常じゃないと感じつつ参加。
そして、2023年6月3日(土)、日本最高峰のキャパ数を誇る会場、日産スタジアムのライブへ参加。収容人数は72,000人らしい。トップクラスへと駆け上がっていく様を目に焼き付けた。
セットリスト
1.開会式
2.飛行艇
3.Tokyo Rendez-Vous
4.Teenager forever
5.BOY
6.雨燦々
7.小さな惑星
8.傘
9.ユーモア
10.Don't Stop the Clocks
11.カメレオン
12.三文小説
13.泡
14.幕間
15.どろん
16.Overflow
17.Prayer X
18.Slumberland
19.Stardom
20.一途
21.逆夢
22.壇上
23.サマーレイン・ダイバー
アンコール
24.閉会式
25.白日
26.McDonald Romance
27.Flash!!!
感想
ライブ全体を通して披露された曲を見るとベスト盤のような構成で、集大成というのを実感。
ストリングスがバックに複数人いたため、音の重厚感がこれまでのライブよりも増していた。
曲としては、前回参加した東京ドームではセットリストに入っていなかった『三文小説』が聴くことができたのが演出も相まってジーンと心に沁みた。
その点、代表曲の一角と考えていた『The hole』や『Vinyl』が演奏されなかったことには驚いたが、それでも不満に感じないくらいに楽曲が豊富。
Slumberland→Stardom→一途の流れは、炎が出る演出も相まって盛り上がりが凄かったし、個人的にも高まった。
特に『一途』は東京ドームの1曲目だったが、音がガツンと前に出てこず(恐らく音響側の問題)少々肩透かしを喰らった気分だったため、今回はその時の印象を良い方向に更新できた。
アンコール初めにはギターの常田さんがチェロ演奏。ライブ中に披露されたのは今回が初だろうか。
東京藝術大学音楽学部器楽科チェロ専攻の実力は間違いなかった。
素人耳ではチェロが上手い!ということしか分からないのがもどかしいが。
それにしても、常田さんって高校生の頃に「最強プレイヤーズコンテスト」のベース部門(
最強プレイヤーズ・コンテスト2009 | ベース・マガジン | リットーミュージック)で成績を納めつつ、
チェロでは「日本クラシック音楽コンクール」全国大会チェロ部門・高校生の部で3位に入賞。その後東京藝大にチェロ専攻で入学し中退。
現在はライブではメインでギターを担当し、曲によってはピアノを弾きながら歌ったりしている。
音楽でできないことがあるのか?というレベルの超人で同世代として嫉妬することすらおこがましいと何度も思ってしまう。
音響については、今回野外ステージにも関わらず、ライブ当日の午前いっぱいまで台風の影響で準備が中々できなかったように思う。
曲によっては音が不安定に聴こえることも正直あったが、
それでも限られた時間内で調整の難しそうなスタジアム規模のステージを作り上げたことを讃えたい。
東京ドームまではコロナ禍の影響で叶わなかった合唱も、このライブでは遂に叶った。
井口さんの美声を聴きたいというのもあるため、全曲合唱されたらどうしよう、と内心少し不安だったが、自分の客席周りではそんなことはなく杞憂に終わった。
McDonald Romanceを7万人で合唱するのはただただ気持ちが良かった。
そしてどうしても触れたいこの点。
恐らく観客の中では賛否両論、どちらかというと否が多そうではあるが、個人的にテンションが上がったのが
MC中に井口さんと常田さんが煙草を吸っていた ということである。
あのくらい自由で緩いMCが好きみたいだ。
その緩さからアコースティックな演奏へ繋がっていったのが最高にカッコよくて、早く家に帰宅してアコギを弾きたいとすら思った。
全体的に満足なライブだった。
日産スタジアムまで到達したKing Gnuが今後どのような形でライブを展開していくのかにも注目したい。
また、自分と同年代のミュージシャンが成功を納めていることを賞賛できるライブとなって良かったと思う。
ただ、若干、ほんの少し、おこがましいにも程があるのだが、そんな同世代の輝きを見て「悔しい」と思いながらライブを見ていた側面もあった。
自分にもまだ情熱が残っていたんだという事実に驚いた。