赤黄色のバウムクーヘン

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アルバム紹介『フジファブリック』前編

アルバム紹介『フジファブリック』前編

フジファブリック [CD EXTRA]

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大好きなフジファブリックのアルバムの中で、もし好きなものを一つ選択するならば、

自分はこのアルバム「フジファブリック」を選ぶ。

 

理由は単純に一番通しで聴いた回数が多い。そのくらい好きな曲が詰まっている。

 

バンドがアルバムに自分たちのバンド名を付けるというのは、特別な意味を感じられるため、セルフタイトルの作品を好みやすいというのもあるかもしれない。

 

そんなこのアルバムを全曲、自分なりの言葉で感想を書いてみたい。

 


1.桜の季節

一曲目はメジャーデビューシングルである「桜の季節」。

名前の如く、春をテーマとした曲で、この後発売されたシングル3曲と合わせて「四季盤」と呼ばれている。

 

この曲は、シングルや後のアルバム収録時の同曲よりもテンポが遅くなっていたりアレンジが加わっている。

大サビに入る前の表現も変わっているが、ギターで「ジャジャっ」と弾く、このアルバムでの表現の方が個人的には好みだった。

 

 

春は出会いの季節でもあり、別れの季節でもあるが

この曲は別れの季節の方に焦点を当てている。

 

曲内で情景がいくつか展開されていくため、一つの映像作品を見ているかのように錯覚する。

聴く人によって、どの情景を思い浮かべるか変わると思われるような歌詞で紡がれているため、人それぞれの感想が生まれそうな曲という点で音楽は芸術だと改めて認識できる。

「桜の花が咲く」と「話に花が咲く」の二つの意味が掛かっているのも、作詞した志村正彦さん(以下志村さん)のセンスが光っている。

 

「桜」をテーマにした名曲は世の中にいくつもあるが、自分は桜が咲く頃になった時には

この曲を聴きたくなる。

 


2.TAIFU

桜の季節とは打って変わり、疾走感のあるロックな一曲となっている。

歌詞の意味は正直10年以上きいていてもよくわからない。ただそれも良い。

「虹色・赤色・黒色・白」って何を表しているんだろうか。多種多様な色を志村さん流に表現するとこうなったのだろうか。虹色って時点でたくさん色入っているけど。

何も考えずに聴いてしまう曲だけど、それも音楽の一つの楽しみ方なのかもしれない。

 


3.陽炎

 

シングル2枚目。四季盤の「夏」。

印象的なキーボード音と志村さんの歌声から始まるのが印象的な曲。

冒頭部分で既に胸がギュッとなる。そこから一気に曲のスピードが上がるのも好き。

 

あの街並み とは富士吉田市を指しているだろう。

きっと聴く人それぞれが、それぞれの故郷を思い浮かべたら良いのだと思うが

自分は富士吉田市を何度も街歩きしたことによって、この曲を聴いて思い浮かべるのは富士吉田市になった。

 

隣のノッポさん家の「吉田うどん」のお店は、毎度タイミングが合わずまだ行けていない。

 


4.追ってけ 追ってけ

桜の季節→TAIFUと同じパターンか?と勘繰ってしまう綺麗な曲→ぶっ飛んだ曲の構成である。

陽炎でノスタルジーな気分になったと思ったら、この奇天烈な曲が来るため、情緒がついていかない。ただ、それが癖になってしまう。

歌詞・曲ともに志村さんの世界観全開だなと思う一曲。

この曲をデビュー前のライブハウスとかで歌っていたと思うと、そのエピソードだけで不思議なバンドだと思える。

 


5.打ち上げ花火

緩やかなイントロ、志村さんの語りのような歌声で最初展開されるこの曲。

この緩やかな展開のまま終わっていく曲なのかと思いきや、

突如破裂するかの如く、怒涛の音責めを喰らう。

花火を曲構成で表現したらこうなのかなと一つの回答を見た気がする。

 

この曲のギターソロはリードギター山内総一郎さんではなく、志村さんが弾いているとのこと。このギターの音がまた良い…。

 

この曲も恐らく今の自分から過去の自分を見ているという表現がされており、そういった描写を好んで使ったのだろうと推測する。

 


 

このまま全曲一つの記事で書いてしまおうかと考えていたが、

想定よりも文章が長くなりそうなため、キリの良い5曲で一旦閉じたいと思う。

 

この5曲で既にお腹いっぱいになれる名盤だが、後半5曲は個人的No.1名曲も控えており、改めて凄いアルバムだと感じている。

 

 

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