赤黄色のバウムクーヘン

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アルバム紹介「FAB FOX」フジファブリック 前編

アルバム紹介「FAB FOX」フジファブリック 前編

FAB FOX

FAB FOX

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フジファブリックとの出会いの曲「銀河」も収録されたアルバムである【FAB FOX】。

全体的にポップでありつつも、しっかりロックバンドの音を鳴らしていて、聴いていて楽しい。

今作は前作「フジファブリック」の共同プロデュースとは違い、セルフプロデュースとなっている。

 

確かライブで初めて見た後に、直ぐCDをレンタルしてきて聴いた一枚だったような。そこはうろ覚えですが。

今の自分なりにこのアルバムの感想を書き記してみたいと思う。

 


1.モノノケハカランダ

ハカランダ※で作られたギターがケモノなのかモノノケなのか、それに化けてロックンロールを鳴らしているイメージの曲とのこと。

(参照:フジファブリック 『FAB FOX』インタビュー | Special | Billboard JAPAN https://www.billboard-japan.com/special/detail/212

※「ハカランダ」エレキギターの指板やアコースティックギターに使われるブラジリアンローズウッドという希少な高級木材

 

一曲目に相応しい、とにかく勢いのある一曲!

歌詞の内容がどうこうと言うよりは、メロディーや楽器の音にこだわりが詰まっていそう。

 

自分がギターを弾く人なので、ギターに注目してしまうことが多いのだが、

この曲の山内総一郎さん(リードギター)のギターソロがとにかくかっこいい。獣が唸っているような。これも技量が高いからよく映える。

 

イントロからもう虜。アルバムの素晴らしい幕開け!

 


2.Sunny Morning

1曲目の「モノノケハカランダ」より疾走感のある演奏・メロディーが続いたと思いきや、

サビでいきなり変化する。この緩急が癖になるかもしれない。

この曲のイントロもかなり好み。

 

曲の冒頭で「どこかに行くならカメラを持って」と歌っているのに、

曲の終盤では「どこかに行くならカメラは置いて」と変化している。

何かを伝えるならばカメラがなくとも、この身に刻んでいけばいいということを表しているのだろうか。

 

サビの「はい 快晴」がなんともお経っぽくて個人的にツボ。

 


3.銀河(Album Version)

自分がフジファブリックにどハマりするきっかけとなった一曲。

何度聴いても「何だこれ?」となる意味不明さ、歌詞もヘンテコ、なのにかっこいい、

癖になる。

 

この曲はメジャーデビューシングル4枚目の曲で、「冬」をイメージした冬曲。

雪、寒さ、マフラーといった「冬」を連想させる言葉を使用せず、寒空に視点を当てて「冬」を表現している。

夜空をイメージしてたら、サビで急にU.F.O.が出てきて世界観が独特だが。

 

昔亡くなる直前のインタビューで、ボーカルギターの志村正彦さんが

「例えば『君のことが好きだ』という歌詞があったとしたら、フジファブリックはそうは歌わないと思うんですよね。多分『君のことは嫌いじゃない』みたいな感じで歌うと思います。そうすることで好きともそうじゃないとも取れますよね。」

ということを語っていたが、この曲の歌詞もその考え方が色濃く反映されていると思う。

聴き手に委ねる、想像させる曲を生み出すのがアーティストだと個人的に解釈している。

だからこそ、志村さんがいた頃のフジファブリックが唯一無二で大好きなバンドなんだと改めて実感する。

 

イントロからきっと一度聴いたら忘れないインパクトを秘めている。

志村さんのカッティングが響きつつ、歌声のトーンは一定を保つというバランス。

キーボード金澤ダイスケさんのメロディーに、リードギター山内さんのワウがかかったカッティングがかかっていたりと、聴けば聴くほど発見があり味が出る。

 

ギターソロが好きすぎて、たまに一人、部屋で弾いたりする。

 

ただそれにしても、MVの世界観や独特なダンスとかは今見てもよくわからない笑

 

この曲は2009.12.13で聴いて衝撃を受けて以降、活動再開した後2012年のロックインジャパンでもう一度聞くことができた。今では昔同様にライブの定番曲となっている。

ただ、活動再開後すぐの「STAR」のツアーでは披露されなかったため、もう聴くことがないのかもしれないと思っていた。

だからこそ、あのギターイントロを聞いた時に泣きそうになったのを覚えている。というか泣いたかもしれない。

 

ちなみにMVはシングル版だが、Album Versionとの違いは、アウトロにコーラスがあるかどうかである。

 


4.唇のソレ

フジファブリック屈指の変態曲だと思うこの一曲。

志村さんが夢の中で作ったという話がある。The Beatlesの「Yesterday」みたいな。

夢の中で作ったのがこの可笑しなメロディーというのがなんか良い。

 

「唇の脇の素敵なホクロ」性癖丸出しな点を聴き手がどう判断するか。

 

初めて聴いたフジファブリックの曲が「唇のソレ」だった場合、それで関係性が終わるかもしれないくらい癖強。ハマったとしたらもうそれは大好きだと思う。

 


5.地平線を超えて


前に進む力をくれる…かもしれない一曲。

2009.12.13に見たフジファブリックのライブにて披露されていたみたいだが、そのライブでの記憶は残念ながら銀河しかなく…。それだけあの曲のインパクトが強かったということなのだが、あのライブの記憶が全部蘇ったら良いのになあと思ってしまう。

 

歌詞の内容は「進め!」という感じだが、メロディーが凄いアップテンポ!とか盛り上がる感じ!というわけではなく、淡々と進む歌メロに楽器音が彩りを添えている というのが個人的な印象。

中盤のギターとキーボードの掛け合いが綺麗。

 

他の曲もそうだが、噛めば噛むほど味が出るのスルメ曲。

 


6.マリアとアマゾネス

この曲も「地平線を超えて」と同様、ライブで聴いているらしいが…。自分の記憶力の無さを恨むばかり。

「地平線を超えて」を変態曲で挟むこのアルバム構成は狙っているのだろうか。

唇のソレはフェティシズムな表現だったが、こちらはマゾヒズムな一面を曝け出している。

 

陳腐なことしか言えないが、ロックだなーと思う。

 

ビカビカ鳴っているキーボードの音は「クラビ」というらしい。

ギターやドラムが目立つが、キーボード音がないと成り立たない。味気ないだろうなと思うと、支え方が良い。きっとバランス取るの難しかっただろうと考える。

全詩集でこの曲の歌詞を読むと、文豪の書いたマゾヒズム作品を読んでいるような感じ。

マゾヒズムを感じる作品を読んだことないですが。

 


終わりに

やはり文字数が多くなってしまったため、ここで一旦終える。

この後真剣にM-1を敗者復活戦から見るため、どこか時間を見つけて続きも書きたい。

 

アルバムの後半はシングル曲2つ、その中にバンドが恐らく最も大事にしている曲が含まれていたり、志村さんがこのアルバムの中で一番楽しいと表現した曲があったりと、自分の語彙力で感想書けるのか?という不安しかないが、書いてみるのが楽しみである。

 

 

 

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自分の好きな音楽を並べてみると

自分の好きな音楽を並べてみると

 

いきなりドンっ!と公開。

 

Youtuber「みのミュージック」さんの動画を見ていたところ、

好きなアルバムを並べて画像にすることができるサービスがあることを知った。

 

https://neverendingchartrendering.org

↑画像作成は上記から↑

 

せっかく今日仕事が休みだし、時間かけてやってみるかと、じっくりと取り組んでみた。

(とはいえ、使い方はとてもシンプルなため、選定に時間がかからなければ30分要さないかと)

 

普段聴いている曲、新しく取り込んでいる曲たちが多いため、時間が少し経てば並ぶ曲たちも変わりそうではあるが、現状こんな感じ。

 

いざ、この枠組みに当てはまる自分の好きなアルバム、影響を与えたアルバムは何だろうと考えると、自己分析ができていいかもしれない。

 

自分は少し邦楽が多めみたい。

特にここ数年、アルバム単位で聴くことが多いのは「Copeland」と「LITE」の2バンド。自覚してる限りでは。

 

Copelandアメリカのエモバンドで、とにかく綺麗。ボーカルのアーロン・マーシュ氏の声はもちろん、楽曲構成自体が。エモい気分になれる曲ならCopelandがダントツだと思っている。

 

LITEは日本のインストバンドで、楽曲がとにかくオシャレ。そして聴きやすいからいつ何時も掛けたくなる曲が多い。渋谷にある宮下パークでよく流れているのを聴くため、少し身体を揺らしてしまう。

 

どちらも一度ライブを見てみたいなと思っているバンドである。

 

自分の好きな音楽を紹介するのに、いい画像が出来上がったため、自己紹介のところにも貼っておこうと思う。

 

 

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BUMP OF CHICKENをライブハウスで見てしまったという話

BUMP OF CHICKENをライブハウスで見てしまったという話

撮影・ネット投稿OKだなんてありがたし

2022.12.13(火)Zepp Haneda

ライブハウスツア-2022「Silver Jubilee」TOUR FINAL

 

奇跡的にチケットが当選したため参加!

ライブを見た結果、書きたくなったため感想を記したいと思う。

 

演奏も素晴らしかったが、今回のライブもボーカルギターの藤原基央さん(以下藤くん)のMCがとても良かった…。

 

セットリスト

1.アカシア
2.K
3.天体観測
4.なないろ
5.R.I.P
6.Flare
7.66号線
8.クロノスタシス
9.透明飛行船
10.SOUVENIR
11.花の名
12.アルエ
13.GO
14.Ray
[Encore 1]
15.Merry Christmas
16.ガラスのブルース
[Encore 2]
17.ギルド
18.ダイヤモンド

 

曲の感想

いくつかピックアップして書きたいと思う。

 

6.Flare

今年の7月に幕張メッセで開催されたライブも見に行っているが、その際には聴けなかった曲。公開時からかなり気に入っており、今回遂に聴くことができてよかった。4人でのコーラスは圧巻だった。

 

9.透明飛行船

え、かなり珍しい曲やるな!とイントロから高まった。

このツアー以外だと披露されたのが2012年の「GOOD GLIDER TOUR」らしい。そのツアーは行ってないので、そりゃ聞いたことないなと。

 

11.花の名

普段BUMP OF CHICKENをライブで観れるとしたら、どデカいアリーナ・スタジアムか野外ステージだったため、ライブハウスで聴く迫力が凄かった。特に藤くんの声を堪能するという意味で、「花の名」のようなバラード曲が堪らない。歌詞も一部変えてきており、「あなたとだけ作れた今日がある」と歌っていた。そりゃ観客うっとりしますよって。

 

12.アルエ

このライブの中で一番びっくりした曲。

イントロが流れた瞬間「うえっ」って嗚咽が出た気がする。

好きすぎて毎回カラオケで歌う一曲。何なら先週の土曜日に行ったカラオケでも歌った。

最早この曲は演奏されると期待もしていないくらい、まあやらないだろうくらいのテンションで毎度バンプのライブに行っているが故の嗚咽だったと思う。

「We can get all,We can love all」って歌ってくれてたな。最高。

 

15.Merry Christmas

いやー、遂に聴けた。高校生の頃から好きなこの曲。何回MV観たことか。やっとだよ。

12月頃にライブを見れないと聴けないという噂。

過去の演奏ライブを調べたところ、どうやら間違いなさそう。

ちょっと条件厳しすぎませんか?笑

 

BUMP OF CHICKEN!だと感じるサウンドの中に、クリスマスらしさも併せて匂わせるという素晴らしいバランスの曲だと思っている。

生演奏で堪能できて幸せだった。

 

藤くんのMC

 演奏は勿論楽しみにしながらライブに行くのだが、それと同じくらい楽しみにしているのが、ライブ最後に話す藤くんのMCである。

 

 本題に入る前に、、、今回のライブのMCでは「体調大丈夫?」と観客を気遣うことが多かった。どのライブでも気遣うことが多いと思うが、今回は特にそう感じた。

 実際、マスクした状態でライブを見るのはしんどい。慣れた人なら何とでもなるが、普段はライブハウスに来ないという客層もきっといたはず。

実際この日も自分の近くで介抱されながら外に出ていく人がいたくらい。

そんな状況下でライブを見にきている観客に対しての感謝の気持ちが、その姿勢から感じて良かった。

 

 また、今年の夏のROCK IN JAPAN FESTIVAL時の藤くんのMCでもあったが、「ルールを守ってくれてありがとう」「ライブを守ってくれてありがとう」と言っていた。

最近では観客側も声出しをするライブが増えてきた。それでも世間の風当たりはまだ強いように感じる。

演者側が声出しを煽ろうものなら批判が出る。BUMP OF CHICKENクラスの演者が言おうものなら余計に・・・。

 観客が声を出せるライブの方が演者側から見ても良いに決まっているだろう。でも藤くんはそうは言わない。「ルールを守ってくれてありがとう」と言う。かっこいいなと思う。

 

 前置きが長くなったが、そんな藤くんが、今回最後のMCでは、「愚痴りたいことがある」と話を始めた。

 


 

 藤原基央という人間は「誤解されるのが嫌いで、思った通りに伝わらないことにもどかしさを感じる」。25年(正確には26年)活動しているとモヤモヤすることがたくさんある。

 

これまであったもどかしさ…モヤモヤしたことの例としては

・メジャーデビューする→メジャーいっちゃうのか。変わっちゃうんですね。

・ワンピースの主題歌をやる→あー、タイアップですか。

・テレビに出る→テレビですか、変わっちゃったんですね と。

伝えたいことが伝わらないもどかしい感じがあった。

 

更にコロナ禍でライブができなくなるという初めてのことがあったが、その時も音楽をやめなかった。

曲も作り、配信ライブもした。紅白歌合戦にも出て、MVをYoutubeにアップしたりと本当にたくさんのことをやった。

その中でも伝えたいことが伝わらなかったり、違うように伝わったり、もどかしいこと、モヤモヤしたことはたくさんあった。

 

これまで話したモヤモヤは今でもそれはあったりするけど、でも、その一つでもやらなかったら、ここにいる誰か一人に会えなかったと思う。

だからこれまでやってきたことは何ひとつ間違ってなかったとそう思える。君たちのおかげでBUMP OF CHICKENの看板に誇りを持てる。本当にありがとう と。

 


確かにメジャーデビューすると変わるアーティストもいると思う。

関わる人が増えて、やりたいことだけをやり続けられるのも難しくなってくるのかと。

それでも、藤くんもMC内で言っていたが、「変わっちゃった」と言うには思考停止が過ぎるだろう。そもそも変わっていかなきゃ不自然だとも思うし。

 

ただ、このMCでもし最後に「今日のライブでモヤモヤが全て消えたよ」って言われていたら少し、いやかなりガッカリしただろう。「本当か?」って。そんな綺麗事なのかって。

でも藤くんは「モヤモヤは今もある」と明言していた。モヤモヤを抱えたまま、やってきたことは間違っていなかったと言い切った。

 

実際、間違ってなかったと自分自身が思った出来事として、

ライブ途中のMCでリードギター増川弘明さんからの「BUMP結成時点で生まれていなかった人」という質問に対し、半数くらいの観客が手を上げていた ということがある。

もしかしたらその挙手した観客の中には、「タイアップ曲」を聞いてファンになった人がいるかもしれないし、Mステを聞いてファンになった人かもしれない。そもそも、新たなファン層を取り込めていなかったらポケモンの主題歌は担当できないように思う。

結果で証明している。

 

だから「モヤモヤは今もあるが、やってきたことは間違っていなかった」という藤くんの言葉が自分の中に突き刺さった。

 

自分自身これまでの人生でモヤモヤ・・・というか悔しい出来事が数多くあり、絶望しすぎて頭がおかしくなりそうなこともあったが、それでも今こうしてライブを見に来ることができている、前を向けているのならば、あの出来事も無駄じゃなかったのではないかと改めて考えることができた。

 

綺麗事なだけならきっと刺さらない。だから藤くんの言葉は多くの人の胸を打つんだろう。かっこいいな藤くん。

 

 

そのあとは、おそらく予定外だったのだろう。他のメンバーが掃けた後だったが、藤くんが一人で「ギルド」を演奏し始め、途中から3人が合流するという流れだった。

これぞライブ。ライブに来たーという感じがした。だからライブに行くのを止められないんだな、きっと。

 

終わりに

普段「東京ドーム」とか「日産スタジアム」を埋めてしまうバンドが2・3,000人規模のライブハウスでライブをするという貴重な場面に立ち会う事ができた。

 

今後このような好機は2度と訪れないかもしれないと、全身全霊をかけて味わおうとしたが、完全に味わえたかどうか書いている今もわからないくらいフワフワしている。

今回のライブを見に来ることができて本当によかった。

 

来年の2月11日、BUMP OF CHICKENの結成記念日の日に開催される有明アリーナのライブのチケットも、運よく当選しているため、その日が今からもう待ち遠しい。

 

 

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アルバム紹介『フジファブリック』後編

アルバム紹介『フジファブリック』後編

フジファブリック [CD EXTRA]

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前回のこの記事の続き、6曲目から自分なりの感想を書いてみたいと思う。

 


6.TOKYO MIDNIGHT

5曲目の打ち上げ花火で弾け飛んだ後、また緩やかに始まるこの曲。

この全詩集を見ながら記事を書いているが、なんとこの曲の歌詞は4行(笑)

また不思議な奇天烈曲である。

 

パジャマでパヤパヤってなに?もう既に志村正彦さん(以下志村さん)の当時の年齢を追い越してしまっているが、未だにわからない。

もしかするとこれは一生わからないのかもしれない。

 

一つ間違い無く言えるのは、この独特な感性が多くのファンを魅了したのは間違いない。

 


7.花

6曲目のTOKYO MIDNIGHTで独特な世界観を見せてきたすぐ後に綺麗な曲である。

ハーモニカや優しいギターの音色、志村さんの歌い方、歌詞、どれもが心をざわつかせる。

 

この後の「赤黄色の金木犀」でもそうだが、昔の記憶が色褪せていく(忘れていく)ことに対して焦点を当てた曲となっている。忘れていくことを花の色褪せとかけているのはお洒落。

志村さんは日本語を綺麗に、文学的に表現できる貴重なアーティストだった。

 

色褪せていくことが良いとも悪いとも言っていない。そこの判断は聞き手に委ねている。

だからこそ心地良くて何度も聞きたくなるのかもしれない。

 


8.サボテンレコード

緩やか(Aメロ、Bメロ)→加速(サビ)→緩やか→加速と曲が展開していく。

この頃のフジファブリックとしては、もしかしたら全般通してそうなのかもしれないが、

最後長めのギターソロで締められる。

最後のサビ終わりの歌メロディが特に好き。「サボテン持って〜」の箇所。

 

志村さんの死後、2015年の日比谷野外音楽堂のライブにて披露されたこの曲。

当時の自分のTwitterを見返してみたら、行けなかったライブでサボテンレコードが演奏されたことを知って悔しいというツイートが発掘された。

 

またライブでやってくれないかなと願う一曲。

 


9.赤黄色の金木犀


www.youtube.com

 

シングル3枚目。四季盤の「秋」。

この曲はロンドンでマスタリングされたらしい。ビートルズに関わっていたアビーロードのエンジニア「スティーブルーク」氏が関わっていたとか。

 

フジファブリックをもし誰かに紹介するとしたら、絶対に薦める大本命の一曲。

若者のすべて」や「茜色の夕日」よりも、真っ先にこの曲を伝えるだろう。

 

また、エモーショナルな気持ちになる曲、綺麗な曲、歌詞が素敵な曲など

どんな場面でもこの曲が真っ先に浮かんでしまうくらいに大好きな曲である。

 

自分は過去、10周年の日本武道館公演や、15周年の大阪城ホール公演等、何度かライブで聴くことができているが、毎回涙なしでは見れない。

願わくば志村さんの声でもライブを見てみたかったと思ってしまう。

 

この曲はギターが半音下げされているのだが、それがまた切ない雰囲気を演出している。

もうイントロのギターの音色を聞いただけで泣けてきそう。

 

また、志村さんの歌い方がまた感情を揺さぶってくる。

多分プロのアーティストの中ではもっと歌が上手い人が沢山いると思うが、

恐らく歌が上手い=感動するとは直結しないのではないかと思ってしまう。

人を惹きつける魅力のある歌声である。

 

この曲も「花」同様に、過去の思い出が色褪せていくことが表現されているが、

そのことを「いつの間にか地面に映った影が伸びて解らなくなった」と表している。

「時間が経過したこと」や「成長したことにより考え方が変わったこと」、「思い出が上書きされていっていること」という複数の意味がかかっているように感じる。

 

簡単に「天才」という表現は使いたくないが、志村正彦さんは「天才」だったとこの曲を聴くと特に実感する。日本語で歌詞を形成していくのは、文字数の関係で難しいと思うが、それを芸術的に昇華させることができる人物だったと思う。惜しい人を亡くした。

 

金木犀の香りがなぜだかしてくる気がするこの曲。

街中で金木犀の香りがしたら、この曲を思い出す。

年中聞いているが、特に秋になると必ず聞きたくなる。


10.夜汽車

赤黄色の金木犀によって高まった感情を、静かに、ゆらゆらと落ち着けてくれ

このアルバムの終わりに向けて流れていく。

 

アコギの音色と要所要所で入るキーボードの音、ドラムのタムやシンバルの音が耳に心地良い。

 

このアルバムの中でも特に、サボテンレコード→赤黄色の金木犀→夜汽車の流れが好きでリピートしてしまう。

それも、この曲での締まりが良いからなのかもしれない。

 

サビの「本当のことを言おう」という箇所は

幸せな内容の話なのだろうか、それとも?

 


終わりに

人様の作品の感想を文字に表すのは難しい。

難しいが、作者に敬意を込めながら、自分なりの表現で文字起こしするのは楽しかった。

 

書くことで新たな発見があった。

 

日本が誇るバンド「フジファブリック」の名盤「フジファブリック

一人でも多くの人が興味を持って聞いてみて欲しいと願う。

 


 

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アルバム紹介『フジファブリック』前編

アルバム紹介『フジファブリック』前編

フジファブリック [CD EXTRA]

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大好きなフジファブリックのアルバムの中で、もし好きなものを一つ選択するならば、

自分はこのアルバム「フジファブリック」を選ぶ。

 

理由は単純に一番通しで聴いた回数が多い。そのくらい好きな曲が詰まっている。

 

バンドがアルバムに自分たちのバンド名を付けるというのは、特別な意味を感じられるため、セルフタイトルの作品を好みやすいというのもあるかもしれない。

 

そんなこのアルバムを全曲、自分なりの言葉で感想を書いてみたい。

 


1.桜の季節

一曲目はメジャーデビューシングルである「桜の季節」。

名前の如く、春をテーマとした曲で、この後発売されたシングル3曲と合わせて「四季盤」と呼ばれている。

 

この曲は、シングルや後のアルバム収録時の同曲よりもテンポが遅くなっていたりアレンジが加わっている。

大サビに入る前の表現も変わっているが、ギターで「ジャジャっ」と弾く、このアルバムでの表現の方が個人的には好みだった。

 

 

春は出会いの季節でもあり、別れの季節でもあるが

この曲は別れの季節の方に焦点を当てている。

 

曲内で情景がいくつか展開されていくため、一つの映像作品を見ているかのように錯覚する。

聴く人によって、どの情景を思い浮かべるか変わると思われるような歌詞で紡がれているため、人それぞれの感想が生まれそうな曲という点で音楽は芸術だと改めて認識できる。

「桜の花が咲く」と「話に花が咲く」の二つの意味が掛かっているのも、作詞した志村正彦さん(以下志村さん)のセンスが光っている。

 

「桜」をテーマにした名曲は世の中にいくつもあるが、自分は桜が咲く頃になった時には

この曲を聴きたくなる。

 


2.TAIFU

桜の季節とは打って変わり、疾走感のあるロックな一曲となっている。

歌詞の意味は正直10年以上きいていてもよくわからない。ただそれも良い。

「虹色・赤色・黒色・白」って何を表しているんだろうか。多種多様な色を志村さん流に表現するとこうなったのだろうか。虹色って時点でたくさん色入っているけど。

何も考えずに聴いてしまう曲だけど、それも音楽の一つの楽しみ方なのかもしれない。

 


3.陽炎

 

シングル2枚目。四季盤の「夏」。

印象的なキーボード音と志村さんの歌声から始まるのが印象的な曲。

冒頭部分で既に胸がギュッとなる。そこから一気に曲のスピードが上がるのも好き。

 

あの街並み とは富士吉田市を指しているだろう。

きっと聴く人それぞれが、それぞれの故郷を思い浮かべたら良いのだと思うが

自分は富士吉田市を何度も街歩きしたことによって、この曲を聴いて思い浮かべるのは富士吉田市になった。

 

隣のノッポさん家の「吉田うどん」のお店は、毎度タイミングが合わずまだ行けていない。

 


4.追ってけ 追ってけ

桜の季節→TAIFUと同じパターンか?と勘繰ってしまう綺麗な曲→ぶっ飛んだ曲の構成である。

陽炎でノスタルジーな気分になったと思ったら、この奇天烈な曲が来るため、情緒がついていかない。ただ、それが癖になってしまう。

歌詞・曲ともに志村さんの世界観全開だなと思う一曲。

この曲をデビュー前のライブハウスとかで歌っていたと思うと、そのエピソードだけで不思議なバンドだと思える。

 


5.打ち上げ花火

緩やかなイントロ、志村さんの語りのような歌声で最初展開されるこの曲。

この緩やかな展開のまま終わっていく曲なのかと思いきや、

突如破裂するかの如く、怒涛の音責めを喰らう。

花火を曲構成で表現したらこうなのかなと一つの回答を見た気がする。

 

この曲のギターソロはリードギター山内総一郎さんではなく、志村さんが弾いているとのこと。このギターの音がまた良い…。

 

この曲も恐らく今の自分から過去の自分を見ているという表現がされており、そういった描写を好んで使ったのだろうと推測する。

 


 

このまま全曲一つの記事で書いてしまおうかと考えていたが、

想定よりも文章が長くなりそうなため、キリの良い5曲で一旦閉じたいと思う。

 

この5曲で既にお腹いっぱいになれる名盤だが、後半5曲は個人的No.1名曲も控えており、改めて凄いアルバムだと感じている。

 

 

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落ち込んだとき、また立ち上がる勇気をくれる曲

落ち込んだとき、また立ち上がる勇気をくれる曲

現在のサッカー日本代表の10番は南野拓実選手(ASモナコ)である。

 

私はサッカーにおいてはイングランドリヴァプールというクラブチームの大ファンであるが、彼は昨シーズンまで所属していた。

 

世界トップクラスの選手たちが集まる中で、出場機会にはなかなか恵まれなかったが、ひたむきに努力する姿をファンやチームに示しており、チームを勝利に導くゴールを決めたりしている。

 

そんな南野選手が好きだが、日本VSクロアチア戦後のメンタル面が心配である。

 

きっと南野選手のようなトッププレイヤーは次に向けて動き出しているだろうが、

自分が落ち込んだとしたらどうするかなと考えると、やはり音楽の力に頼るだろうと思う。

 

前置きが長くなってしまったが、落ち込んだときに自分が聴く大好きな曲をいくつか書き記したい。

 


 

 


 

Another day comes-Pay money To my Pain

ラウドロックの先駆者的なバンドだと思うPay money To my Pain(通称P.T.P)

自分も大好きなバンドである。

 

この曲はCD音源だとピアノの綺麗な旋律から始まり、その後激しくも優しいメロディーによって曲の壮大な世界観へ誘ってくれる。

 

ボーカルのKさんが力強い歌声で「I will sing for you」と言われると、自分は一人じゃないかもしれないと勇気をくれる。

 

明日が来るというのは当たり前のようで当たり前じゃないと考える。何があるかなんてわからない。だから日々に感謝しようと思える。

 

音楽は新しい明日へと導いてくれる。人は変われる。そんなことを歌ってくれている気がする。

 

実際過去に一度だけ全てを諦めようとした時があったが、この曲を聴いて一歩踏みとどまった。その時にKさんはもう居なかったけれど、この曲が手助けをしてくれた。

感謝してもしきれない。

 

そして高校1年生の時に「おすすめのバンド何かある?」という質問に対してこのバンドを挙げてくれた友人に感謝。その時からこの曲を聴いてこれたことによって救われた。

 

Don't Worry,We Can Recover-COUNTRY YARD

ここ何年か一番ライブに行っている、これまた大好きなバンドであるCOUNTRY YARD。

どの曲も勇気を貰えるし、好きな曲ばかりで選ぶのは困難を極めるが、

今回の題名に沿って選曲した。

 

疾走感あるメロディー、ボーカルSitさんの力強く綺麗な歌声が聴け、

サビではシンプルに「Please don't worry ,we can recover」と言葉をくれる。

 

CDやライブでこの曲を聴くたびに「まだなんとかなるかも。まだやれる」と勇気をくれるそんな一曲。

 

よくライブで「手を上げろー」というMCを耳にする。それも別に悪いとは思わないが、このバンドのライブにその言葉は要らない。自然と拳を突き上げたくなる。

 

Welcome To The Black Parade-My Chemical Romance

 

洋楽からも一曲。アメリカのバンドであるMy Chemical Romance(通称マイケミ)。

来年3月のPUNKSPRINGで来日するということで、チケット即買い。ライブを見るのが楽しみなバンドである。

(他にもSUM41とかも好きで、とにかく楽しみなイベント)

 

そのマイケミの代表曲「Welcome To The Black Parade」を挙げる。

調べてみると、スバル フォレスターのCMソングに使われていたとのこと。知らなかった。

 

ピアノのイントロから始まり、どんどん加速していくこの曲。

静と動の境目が明確な曲大好きです。このバンドはそういう曲が多いように感じる面でも良い。

 

ドラムの力強さ、ギターの音色…すべてが後押ししてくれているような。

「死」をテーマとした曲ということだが、自分には全くそんなようには聞こえず、希望しか見えない。倒れても前に行く、止めれるもんなら止めてみろ。止まらないぞと。

 

来年この曲をライブで聴けるのか。それまで日々生きていかないと。

 

終わりに

今回はテーマを決めて曲を挙げてみた。

 

まとまりが良いからと3曲のみ選出してみたが、自分を救ってくれた曲は他にも沢山あるし選べない。

 

他にも書いてみたいため、またいつか書きたいと思う。

 

 

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ワールドカップ テーマソングといえば

ワールドカップ テーマソングといえば

ワールドカップはまだまだ続くが、日本の挑戦を見届けた今このタイミングで、テーマソングについて振り返ってみたいと思う。

ここでは自分の中で特に印象的な曲を挙げたい。

 

 

真っ先に浮かんできたのはこの曲だった。

自分がテレビ朝日を見ることが多かったから印象的なのは間違いないと思うが、

もし仮にアンケートを取ったとしても、この曲がダントツで1番なんじゃないかと勝手に考えている。

 

ピンとこない場合には、動画の2分10秒あたりまで聴いてもらえると分かりやすいはず。

 

初めはオペラから始まるが、途中からロック調のリフレインとなっている。

しっかりと一曲通して聴いたことがなく、リフレイン部分ばかり聴いていたため、曲の始まり方は全く知らず新たな発見となった。

ディストーションが効いたギターの音がまたカッコ良い。

果てしなく伸びる美声はいつまでも聴いていられそう。

 

「勝敗が重要なのではなく、誉があるのかが問題」ということを歌っているこの曲。

聞き手の状況によって受け取り方が変わりそうな歌詞だと感じる。

今大会の日本は、誉ある戦いっぷりを世界に対して高らかに見せつけることができたはず。

 

Fantasista-Dragon Ash

 

次に挙げるとしたら、Dragon AshのFantasistaは外せない。

MVでkjさんが着ている白いアディダスのジャージが印象的。これ欲しい笑

この曲は、どのライブでも盛り上がりが間違いないバンドの代名詞曲。

 

「ミクスチャーロックは好きですか?」の呼びかけから、特徴的なギターイントロが鳴りだすと無我夢中でモッシュピットに飛び込む以外の選択肢はない。何度もみくちゃになったかわからない。

この曲のモッシュによりネックレスを壊したことがあるが、なんかもうどうでもよいと思うくらいに清々しかった。

百合の咲く場所で→Fantasista→Lilyの流れ大好き。

 

早くまたサビで大合唱できる日が来てくれたらと願うそんな曲。

 

 

この曲もサッカー日本代表のテーマソングとして外せない。

フジファブリックのキーボード、金澤ダイスケさんの奥様Superflyこと越智志帆さんの一曲。

 

試合のハイライトに曲を付けるとしたら、歴代の曲で一番合うのはこの曲だと思う。

歌声の力強さと曲の勢いの良さが勇気づけてくれる。

 

最後に生歌声を聞けたのは10年以上前か?そろそろライブをまた見たい。

あのパワフルな歌声を生で全身に浴びたい。

 

今大会のテーマソングでは

今大会のテーマソングとしては、先日東京ドームへライブを見にいき生演奏を聴いているということもあり、King Gnuの「Stardom」が印象的である。

勢いがあり盛り上がる曲とは少し違うが、静かに内なる闘志を呼び起こしてくれるようなメロディーが好み。

大会が進むにつれて、サビの歌詞・メッセージに重みが増していったように思う。

スペインに勝った日の明け方に聴くこの曲は最高に心地がよかった。

 

勢いがあって盛り上がるテーマソングという点では、LiSAの「一斉ノ喝采」の方が印象に残りやすい。

どっちがいいかと比べる物でもないため、NHKを見た回数とAbemaを見た回数によって印象が変わるかもしれない。

 

 

おわりに

思いつく限りで、ワールドカップのテーマソングを挙げてみた。

この他にもポルノグラフィティ「Mugen」や椎名林檎「NIPPON」もあったりと、人それぞれ全く違う回答になることは必然ではないかと思った。

 

日本の挑戦は終わったが、今月いっぱい決勝まで試合をしっかりと見届けたい。

個人的な優勝予想は「フランス」。

 

⏬⏬そういえば今大会とてもクセになるメロディーだと思うこれ⏬⏬

テレビ等だと一瞬しか流れないけど、曲として結構長いことにびっくりした。1分52秒ある。TBSラジオの「バナナマンバナナムーンGOLD」にて話題が出てなかったら気にもしなかったと思う。

全部聞くと…やはりクセになる。